アドラー心理学・「嫌われる勇気」(岸見一郎)は読みましたか?

  • 2017.01.12
アドラー心理学・「嫌われる勇気」(岸見一郎)は読みましたか?

人間関係に疲れることって本当に多いですよね。SNSで生きているような環境の中では、必要以上に疲れます。その中に混ざらないという選択肢もあるのですが、そういかないのがこのご時世。

そういう難しい現代人の助けになる考え方、心理学がアドラーの心理学です。
今回はそんなアドラーの心理学をご紹介します。

 

みなさんは「嫌われる勇気」を持ってますか?

嫌われる勇気」って、みなさんご存知ですか?

嫌われる勇気は、作者・岸見一郎さんが書かれたアドラー心理学を元にしたベストセラー作品です。
私は比較的本を読む方だと思います。読むジャンルはビジネス書、心理学、医学書、歴史小説、SFと少し偏りはあるものの、読んだ後に内容をノートにまとめています。この嫌われる勇気もその一冊です。

「嫌われる勇気」はベストセラー作品なので読んだ方も多く今更感はありますが、アドラー心理学としてしっかり理解している方は少ないんじゃないでしょうか。

アドラーの心理学は「悩む人のための心理学」と言っても過言ではありません。

そこで今回は筆者が大好きな心理学を取り上げ、「アドラー心理学」にフォーカスして、大枠をざくっと掴んでみたいと思います。

 

 アドラー心理学の大切な7つのキーワード

 アドラーの心理学を深く理解するためにの、7つのキーワードがあります。

「劣等感」

「ライフスタイル」

「目的論」

「承認欲求」

課題の分離」

「共同体感覚」

「勇気づけと勇気くじき」

 

この7つのキーワードを1つずつ解説していきます。

 

1.「劣等感」

アドラー心理学の中で、原点になっているものが「劣等感」です。

アドラー曰く、「劣等感」とは「誰かと比べたものではなく、理想との自分と現実の自分のギャップ」と言っています。
理想の自分があるからこそ「劣等感」は生まれるとしており、あくまでも向上心からくるものだということなのです。
だから「劣等感」とうまく付き合えば、自分を良くするための飛躍の原動力に出来ると、アドラーは言うのです

 

 

これにはハッとさせられました。
しかし「劣等感」との付き合い方を間違うと・・・ アドラー「劣等感」人を苦しめる原因でもあるとも言っています。

「劣等感」理想の自分と現実の自分のギャップであり、そのギャップを超えられないものだと決めつけてしまうことで、悩んでいる人は苦しんでいるのです。

そして頑張ることを諦め、な現状を維持し続けさせようします

だから「劣等感」にさいなまれる人は人と関わらないことを自分で選び、その可能性の世界の中に生きてしまうと、アドラーは言います。

「僕は何をやってもダメだから・・・」

「あの人と比べると・・・」

「どうせ負けてしまうんだ・・・」

「劣等感」を克服し、飛躍の原動力に変えようとするためには、他者がいる世界に飛び込んで、他者と関わらなければいけません。

しかし他人と関わることは勇気が必要です。

自分の意見や思いを他人にぶつけることで、人との関係に摩擦が生まれるかもしれません。この摩擦をいつまでも避けているということは、他人の意見を仕方なく飲んだり、流されたりしなければならず、他人に人生を支配されてしまうことになります。

 

他人に人生を支配されたくなければ、嫌われる勇気を持ち、他人を関わるしかないのです。それこそが幸せになる勇気

「嫌われる勇気」は「幸せになる勇気」なのです

 

 

2.「ライフスタイル」

一般的にライフスタイルと言えば「生活様式」意味しますが、アドラーの心理学で出て来る「ライフスタイル」はこれとは別の意味を持ちます。

アドラーは「ライフスタイル」の概念を次のような3つの表現で説明されていますが、わかりますか?

自分のことを自分がどう見ているか(自己概念)
他者を含む世界の現状についてどう思っているか(世界像)
自分及びせかいについてどんな理想を抱いているか(自己理想)

少し分かりにくいのですよね?

簡単に言うと、僕らが性格と理解しているものとほぼ同じ意味を持つそうです。
なぜ翻訳者の岸見一郎さんが性格と訳さなかったかというと、岸見さんご本人曰く、これには明確な意図があるそうです。

性格と聞くと、僕らは「変えれないもの・変わらないもの・持って生まれてきたもの)」だと反射的に思ってしまいますよね。

しかしアドラーはライフスタイル(性格)はいつでも変えられると考えていて、「3日あれば人間は変われる」といつも言っていたそうです。

「そうは言っても・・・人間簡単には変わらないよ」と思っていませんか?

僕もそう思いました。

なぜ、馴染んだライフスタイル(性格)は変えるのは難しいのでしょうか?

それは勇気がいるから難しいんです。

性格のダメな部分って「楽だなぁ」と感じませんか。

ズルしたり、嘘をついたり・・・こういう性格を出している時って「居心地がいい」んですよね。緊張感があったり、自然に背筋が伸びたり、そんな身が引き締まる思いとはかけ離れた所にあることは、想像がつくことでしょう。

本当は変わると良いのはわかってるけど、自分を変えるのは辛く厳しいものです。

楽な自分(現実から逃げている自分)は離れがたい。

これってだめな自分から変えない・変わらない決心をしているのと同じことなんだと、アドラーは言っています。

もしライフスタイルを変えようと勇気を持っているなら、明日から変われるコツを伝授しますね。

アドラーが言う、ライフスタイルを変えるコツは2つです。

1.変える(変わる)決心をし、意識化する
2.どんなライフスタイルに変えていけばいいかを知る

毎朝、「変わるぞ!」と自分を励ましましょう

そして自分がどういう人間でありたいかを考えて、そうなれるにはどういう風に変わればいいかを徹底的に考えるんです。

皆が同じ世界に住んでいるのではなく、人は自分が意味づけした(自分に都合の良い)世界に住んでいると考えると「ライフスタイル」は理解しやすいかもしれません。

人性が困難なのではない。あなたが人生を困難にしているのだ。人生は極めてシンプルである。
byアドラー

ちなみにライフスタイルについては、色々な本で同じようなことが書かれています。

例えば、

スティーブン・R・コヴィーさんの有名な自己啓発本「7つの習慣」では、「ライフスタイル」のことを「パラダイム」や「色眼鏡」と表現されており、世界を自分がどう見ているかということを指しています。

このパラダイムを良い方向に変化させることを「パラダイムシフト」と言います。

またナポレオン・ヒルの「思考は現実化する」では、成功するには「毎朝、自分が立てた目標を読み上げろ」と書かれており、性格を変えたりや人生を転換させるには、意識付け(深層心理へ植え付けする)が大事だとされています。

参考になれば、実行してみてくださいね。

 

3.「目的論」

自分を変えたい(アドラーがいうライフスタイルを変えたい)と思った時、過去にこんなことがあったから変われない・・・と思い悩んだことはありませんか。

いわゆるトラウマってやつです。

人は「過去にこんな経験をしたから今があるんだ」って考えます。そして、出来ない理由を過去に起こったことから探すことをしてしまいます。

こういう考えを元にすると「過去の経験が自分を作っている」となりますが、これをアドラーは真っ向から否定します

アドラー心理学では「過去の原因を探すのではなく、現在の目的を考える」のです。

「明日(将来)これをするために、今これをやろう(やりたい!)」と。

これが目的論という考え方です。

この目的論の反対、過去の原因を探し目的から目をそむける、後ろ向きな考え方を原因論と言っています。

「人生はすべて自分が決めているのだから、意味付けをかえれば未来は変えられる」とアドラーは言います。

まず、今の目的から始めましょう。

人間は自分自身の人生を描く画家である
byアドラー

 

4.「承認欲求」

私はいつも「認められたい、褒められたい」と思って生きてきました。

みなさんはどうですか。認められると嬉しいですし、褒められると嬉しいですよね。

でも認められたり、褒められたりすることばかり求めていると、言い換えると他人に承認」されるために生きていると、他の人の期待に沿ったようにだけしか行動出来なくなります

それは自分の人生ではないとアドラーは言います。
人生がどんな絵になろうと自分自身で引き受けるしかないと。

人の顔色を伺い、やりたくなくても仕方なくやったり、褒められれば喜んでやるけど、自分で判断しない人生になってしまう

人生において、ギブアンドテイクから抜け出すしかないのです。見返り(テイク)を期待するから、承認欲求が強まってしまいます。

「人生はギブアンドギブ」

 

5.「課題の分離」

アドラー心理学では、「すべての悩みは対人関係の中にある」とされています。

この対人関係を考える上で、なぜ悩みが発生するかというと、自分の課題(心配事、悩み、チャレンジ、エリア)に土足で踏み込まれるからなのです。

ずけずけと自分の課題に他人が入って来ると、「これは私の課題なのに!」と怒ってしまいそうになると思います。

ということは、対人関係感で起こる課題について、自分のものと、他人のものを明確に線引する必要があります。

私たちは降っている雨に対して傘で防ぐことは出来ても、雨が降ること自体を止めることは出来ない。
他者の感情も雨と同じで、いくら力で押さえつけても、それを変えることは出来ない。
つまり、他人の課題に無理に踏み込まず、課題の分離をすべきだということ。

自分の人生の責任は自分で取るしかないので、他人の課題を切り捨てなくてはいけません。とにかく自分の人生の課題に集中しましょう。
あなたは自分の人生の主人公なのですから

人は変えられない。でも私は変えられる。
もし相手が変わらないとしても、それは相手の課題。
他者を支配したり、操作も出来ない。
byアドラー

 

6.「共同体感覚」

アドラーの心理学では、共同体感覚は対人感覚のゴールとされています。

簡単にいうと「人間は1人では生きていけない」ということです。

共同体感覚とは・・・

他者を仲間と見ている人は、そこに居場所をみつけ、仲間たちのために貢献しようと思えます。
他者を仲間とみなし、そこに自分の居場所がある感じられることを共同体感覚と言います。
生きる喜びや幸福は他者との関係の中にしか得ることができませんし、だから自分への執着を他者への関心に切り替えてゆく必要があります。

共同体感覚のために必要なことは3つあるとアドラーは書いています。

1.自己受容

ありのままの自分を受け入れるということです。
「大切なのはなにが与えられているかではなく、与えられているものをどう使うかだ」とも言えます。
私はこれから先もずっと私、だから受け入れることから始めましょう。
「~だから劣っている」という考え方では、共同体の中に居場所があるとは言えません。だから、短所だと思っているところを長所に置き換えるトレーニングしないといけません。

例えば・・・
集中力がない→散漫力がある
記憶力が低い→忘却力が高い
臆病→慎重

これも他人にはない特別なあなたの個性です。

2.他者貢献

自分が何らかの形で貢献していると感じられるときの感覚

3.他者信頼

他者に貢献するには仲間だと信頼出来ないといけないということ。

われわれの周りには他者がいる。そして、われわれは他者と結びついて生きている。
人間は個人としては弱く限界があるので1人では自分の目標を達成することは出来ない。
人は弱さ、欠点、限界のためにいつも他者と結びついているのである。
自分自身の幸福と人類の幸福のためにもっとも貢献するのは共同体感覚である。
byアドラー

 

7.「勇気づけと勇気くじき」

何かやろうとした時の勇気をくじかれると、人は自分が達成しなければいけない課題を達成しようと思わなくなります。まただめなところばかりを指摘されることを「勇気くじき」とアドラーは言っています。

また理想の子供や部下をイメージして、現実の相手をそこから引き算でしかみずに、その理想をどんどん大きく高くしてしまうと「勇気くじき」はひどくなります。

すべての人間関係が縦の関係にもとづいているから、かけた言葉が勇気くじきになってしまうという負の連鎖が始まります。

しかし、同じ言葉でも横の人間関係を構築できていれば勇気づけ」になるはずです。

横の人間関係を作るには、自分が勇気をもって上下の人に自分の意見を持って踏み込まなけらばなりません。
いい人になりたい、怒られたくないという意識では上下関係しか生まれませんので、その場合「嫌われる勇気」を持つしかないのです

だからもう一度胸に刻んで下さい。「嫌われる勇気」と「幸せになる勇気」は一緒。

人生の意味はあなたが自分自身に与えるものだ
byアドラー

まとめ

アドラー心理学の大切な7つのキーワードを一つずつ振り返って、今日から実践してもらえれば嬉しいです。

「劣等感」
「ライフスタイル」
「目的論」
「承認欲求」
「課題の分離」
「共同体感覚」
「勇気づけと勇気くじき」

 

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